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特集 > 【天外魔境II関連本】 |
■天外魔境IIに関する本をご紹介。 |
【天外魔境II卍MARU 公式ガイドブック(コンプコレクションスペシャル)】 |
発売日:1992/05/20 発行所:株式会社角川書店 本体価格:\1,262 ISBN:4-04-714507-6 AB判(210x257)全176ページ (その内カラーは144ページ) PCエンジンの天外魔境IIの攻略本はこの世にコレしか存在しないらしい。 当時はPCエンジンの雑誌が「月刊PCエンジン」「PCEngineFAN」「(勝)PCエンジン」(○の中に勝でマルカツ)とあったが、 この本はそのうちの「(勝)PCエンジン」の編集による本である。 最近の攻略本と比べれば少し寂しいページ数な気もするが、 AB判……またの名をワイド判ともいうらしい大きな本なので、 敵のデータ以外の掲載されるべき情報はほぼ網羅している。 さらには辻野さん書き下ろしのビジュアルイメージや、 実ゲーム画面の写真を切り貼りして作ったマップはラストダンジョンまで掲載されているし、 プログラマーの岩崎さん自らボスの攻略法を教えてくれたり、 桝田さんのコラムによる設定裏話、この本でしか見られない設定資料、 辞典など盛りだくさんで、制作スタッフの全面協力振りがチラ見でもわかる大変充実した内容である。 当サイトで「攻略本によると……」とか 「攻略本を参考に……」といった文章が散見されると思うが、 その「攻略本」とはつまりコレのことである。 「コンプコレクションスペシャル」が何のことなのかよくわからないが、 「ジャンプコミックス」みたいな意味だろうと思われる。 きっと角川系の単発特集本に冠される言葉か何かなのだろう。 少々間違った内容も書かれてはいるが、絶対買うべき本である。 |
【俺の屍を越えてゆけ公式指南書〜ソノ血、絶ヤサヌ為ニ〜】 |
発売日:2000/03/07 発行所:株式会社エンターブレイン 本体価格:\1,400(消費税5%当時) ISBN:4-7577-0107-1 A5判(150x210)全304ページ(AllColor) 天外魔境IIの関連本として紹介するのもアレな気がするが、 「俺の屍を越えてゆけ(以下、俺屍)」というゲームソフトは、 天外魔境IIの監督/脚本を務めた桝田省治さんがゲームデザイナーとして関わっている作品なのです。 ……というだけならもちろんここに並べません。 この俺屍攻略本をここで紹介している理由は一つ。 284ページ「桝田省治による世界観解説」の冒頭で、 「桝田省治には前科がある」というお断り(つまり、ここに書いてある事を鵜呑みにすると後でアレかもしれないよということ)の例として、 「天外魔境II卍MARU公式ガイドブック(上記書籍)の義経の設定内にあった”男装の麗人”というのはネタが無くて書いたデマカセである」 として否定しているといった内容が書かれた書籍だからである。 この事は下記「天外魔境IIMANJI MARU 公式完全攻略絵巻」でも触れており、正式に「義経は男とされた」としている。 |
【天外魔境IIMANJI MARU 公式完全攻略絵巻】 |
発売日:2003/12/19 発行所:株式会社エンターブレイン 本体価格:\1,400(消費税5%当時) ISBN:4-7577-1656-7 A5判(150x210)全384ページ(AllColor) GCとPS2で出た天外魔境IIリメイク版の攻略本。 見た目以外のデータ部分での違いと言えば敵が落とす両が1.5倍になっているくらいのもので使えなくもない。 PCE版天外IIには無い「破天の兜」という武具が登場するが、 実はPCE版にもデータ上では存在していた(裏天外魔境さんに詳細あり)。 おそらく設定ミスで登場機会を逃してしまったものがめでたく復活を果たしているというわけで、おめでとう破天の兜。 ページのうち1/3ほどが、ゲームの操作方法やコマンドの説明に費やしている辺り、 それは取扱説明書で終わってる話じゃないのか? という気もするが、 国ごとの攻略チャートや、町村のマップ、各ボスごとに攻略記事がちゃんとあったり、 少なくとも私が見た限りではデータの間違いも無いようでしっかりした作りである。 キャラクター紹介の絵で新旧の絵があったり、分厚いもののサイズはお手頃だし、 まぁ買っても損は無いんじゃないかと思われる。 |
【天外画廊 辻野芳輝画集】 |
発売日:2017/01/31 発行所:株式会社アンビット 発売:株式会社徳間書店 本体価格:\3,600 ISBN:978-4-19-864342-3 A4判(210x297)全160ページ(AllColor) 天外魔境IIの「絵師・辻野寅次郎」こと辻野芳輝さんの画集。 大分絵柄が変わったのか、表紙の卍丸が別人のようですね。 タイトルに「天外」が入っているだけあって、 160ページ中101ページが天外魔境関連に費やされているものの、 天外シリーズだけでZIRIA、ZIRIA(Xbox版)、II 卍MARU、II MANJIMARU(リメイク版)、カブキ伝、カブキ一刀涼談、ZERO、 第四の黙示録、青の天外、モバイル天外魔境、III NAMIDA、III NAMIDA(PC-FX版)、JIPANG7とある他、 小説の挿絵、OVAやTVアニメ用イメージ画などが多くあり、 天外魔境IIだけに目を向けると9ページしかない。 その9ページもよく見る絵であるばかりか1ページに2〜8枚の絵が入っていたりするので かなり縮小されてしまっているし、根の一族や千年前の火の勇者の絵などは全く無い。 個人的に初めて見たのは企画段階スケッチの7点だが、1ページに押し込められているので小さい。 欲張って辻野さんの作品すべてを入れようとして広く浅くなってしまっている。 なんなら「天外魔境II卍MARU 公式ガイドブック」の方が紙質が少々悪いものの絵が大きいし、設定画等が充実している。 とはいえ今更作品別に画集を出せるほどの人気が「天外魔境」というコンテンツに無いのも事実……なのだろうか。 いつか天外魔境IIだけの画集が出る事を祈るばかりである。 というわけで、天外魔境IIにのみ着目しているこのサイト的には 「辻野さんの絵が好きなんだ!」というわけでもない限り、購入を強くオススメするものではない。 |
【電撃PCエンジンmini】 |
発売日:2020/03/19 発売:株式会社KADOKAWA 本体価格:\1,500 A4判(210x297)全50ページ(AllColor) 「PCエンジンmini」発売を記念して作られた本。 「電撃PCエンジン」の復刻版とのことだが、電撃PCエンジンの表紙だった謎のうさ耳キャラなどおらず、 当時のロゴは右上隅に追いやられているため、当時の面影はまったく無い。 見どころはやはり表紙にもデカデカとある「『天外魔境II』を作った男たち」という記事か。 桝田省治さん、辻野寅次郎さん、あだちひろしさん、岩崎啓眞さんの8ページのインタビュー。 「天外魔境II 卍MARU」の記事は2ページ。58本の収録ソフトすべてを紹介している中で 後半になると1ページに4本のソフトが紹介されていたりするのを考慮すればは破格の記事量。 たった2ページの中でゲームソフト概要、KONAMIとエムツーのコメント、キャラ紹介、奥義、術、裏技など、 結構詰め込んである。これからやる人に向けた紹介記事になっている。 紙が結構分厚いわりに、本全体は薄い(7mmらしい)。オールカラーとはいえ結構なお値段ではあるが、 PCエンジンというマイナーゲーム機だけの復刻本なら、まぁこんなものであろう。 2020/07/12現在、中古で15000円もするらしい。そこまでの価値があるかどうかは疑問。 |
【天外魔境II卍MARU 公式ガイドブック正誤表】 |
■このページで書くことがあまり無いので、
公式ガイドブックの間違いを調査してみました。
もしかしたらまだあるかもしれません。 ■私の所持している第10版で確認出来たもの。初版はもっと多いのか……? ■この本では「岩崎啓眞」氏の名前が「岩崎啓真」となっているが、 これは意図してそうしている可能性を考慮して誤りには数えない。 ゲーム内のオープニング、エンディングクレジットでも「真」を使っており、 これはJIS第1水準漢字に準拠した利用なのです。
<やたらと多い間違いを考える> 「結構間違いが多いな」という思いからこの正誤表を作ってみたわけですが、 いざそれをまとめてみると本当に多い(102個)。で、「多いだけ」なら別にいいんです。 編集者が無能だったのかなで済む話です。 しかしこの「天外魔境II公式ガイドブック」における間違いは、 誤字や脱字でもない、「どこからそんな妄想思いついたんだよ!?」 といったようなものが結構あります。 代表的なのがp.87「特殊効果のあるアイテム」の表だと思います。 まず結論から言うと…… 「発売日が延期する前のバージョンを元に作成されたのではないか?」 天外魔境IIの発売日は1992年3月26日ですが、本来であれば1991年末に発売される予定でした。 しかしSUPER CD-ROM2の凄さを世に知らしめ、 同ハードを牽引する宿命を背負わされていた天外魔境IIを半端なデキでは出せないということなのか、 発売が延期されることになり、 その代わりに(かどうかは定かでないが)「SUPER CD・ROM2体験ソフト集」(\1,000)が発売された。 しかし、この体験版の内容が製品版と結構違うようなのです。 「裏天外魔境」さん による体験版と製品版の違いを見れば、その様々な変更点がわかることでしょう。 ただし、これがまた微妙な所でありまして、 体験版では卍丸たちや宝箱のグラフィック、ザコ敵の表示位置などにも違いがあり、 この点に関して言えば「天外魔境II公式ガイドブック」ではちゃんと製品版と同じグラフィックです。 ということは、本を作成する用の「どこでも歩ける天外魔境II」(攻略本にマップを掲載するためにプレイヤーが障害物に当たらないようになっている)は、ほぼ製品版と同じはずです。 考えられる可能性としては…… 1:グラフィックだけ製品版だがデータが古いままのバージョンだった 未完成版にも色々なバージョンが存在していて、その中の一つであるという説です。 「完全な体験版」「グラフィックだけ製品版状態の未完成版」「製品版」てな具合です。 2:ハドソンからもらった資料が体験版時のものだった ゲームソフトとは別に武具の一覧などをもらっていたが(紙の資料とかなのかなぁ?)、 その内容が体験版時代のものだったということです。 ゲームの攻略本を作る際に、メーカーがどの程度協力するのか? ハドソンはどうなのか? 天外魔境IIの時はどうだったのか? など、 素人の私にはわからないことが多い上に、仮にこの説だった場合、 「実際に確認することを怠った編集が無能だった」という結論になってしまうかもしれない? 特に「天外魔境II公式ガイドブック」において三番目に紹介されているザコ敵「化け根」 が「よく仲間を呼ぶ」というのは、ちょっとでもプレイすればわかるはずで……。 いや、でも攻略本作るためにイチからプレイなんてしないのか? 障害物回避の他にフラグ操作も出来たりしたのだろうか? また、もし1と2のダブルパンチだったとすれば仕方ないとも言える。 ちなみに、このような結論が出る根拠としては、 先に書いたように「間違いとするにはあまりに具体的な内容」な表の他にも、 敵の強さが全体的に「正<誤」となっているからです。 敵の強さといっても数値的なことではなくて、使ってくる特殊攻撃やその効果です。 ・ツノ王が本当に雷光を使うとしたら、 製品版よりもうちょっと段を上げるか、回復アイテムが多めに必要になったことでしょう。 ・化け根が本当に仲間をよく呼んでいたとしたら、 化け根を一撃で倒せるくらいまで段を上げないと、尾張に行くことすら困難だったかもしれません。 ・邪骨剣士が松虫斬を使ってくるとしたら、卍丸単騎の序盤ではプレイヤーにかなり不利です。 松虫斬を喰らっても回復をせずに戦い続ける余裕が無ければ、こちらはずっと回復し続けるハメになります。 ・地獄の女教師の「ムチを振り回した」が全体に大ダメージだったら根来の古墳は結構辛いでしょう。 ・夜の暗殺者が仲間を回復していたら、戦闘が長引いて辛かったでしょう。 ・ガーニンが全員の守備力を下げる技を使っていたら、ただでさえ結構痛いダメージがさらに上がってかなり手強くなるでしょう。 ・改造デューク・ペペ1の連続攻撃は、 グラフィック上では三回連続攻撃でもおかしくないアニメーションをします。 ボスからの三回攻撃は結構辛いです。しかもペペにデメリットはゼロ。 ・改造デューク・ペペ2のパワフルグレート砲が全員攻撃だったら結構辛いです。 ・本当に剛天明王の「狂乱の舞い」が静乱斬な上に、「地獄の業火」が術攻撃扱いだったらと思うと、はっきり言って倒せる気がしません。 その他にも敵の特殊攻撃のほとんどが「全体へ効果」であることが多いようです。 製品版では対象が「全体」の術以外がプレイヤーに向けて放たれると「単体」扱いになります。 製品版では敵から見たこちら側が「卍丸 カブキ 極楽 絹」なのに対して、 延期前だと「火の一族 4」というように見えていて、全体攻撃扱いになってしまっていたのかもしれません。 実際、製品版で敵が使う「城壁」の術は敵の1グループに効果を発揮します。 延期前の「城壁」は卍丸たち全体に効果のある術だったのかもしれません。 ……まぁそれなら剛天明王も倒せるかな? でも城壁を切らすと狂乱の舞いでほぼ即死攻撃だと思うと、やはり相当辛そうです。 というわけで、「快適にゲームが出来るように割と甘めに調整された」という感じが、 正誤表からなんとなく読み取れる……と、私は思ったわけです。 現代ではさらに激甘にしてリメイクされていたようですが。 いや〜。プレイヤーとしては発売延期されて良かったなぁという感じですが、 そのせいで無能扱いされる(勝)編集部のみなさんはたまったものではないですね。 |